小児歯科
Medical
小児歯科
Medical
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大人と子どもの歯科では何が違うのでしょうか。成長期で変化し続ける子どもの歯と、永久歯が揃っている大人の歯、という点が大きな違いになります。
子どもの歯は、永久歯を正しい位置へと導き、噛み合わせを含めた骨格形成をサポートする必要があります。また、小児期は「食べる機能」「話す機能」「呼吸する機能」が正しく発達するための重要な時期でもあります。
そんな繊細な子どもたちの歯を専門に診るのが小児歯科です。
当院では0歳から18歳までを対象にしています。乳歯や生えたての永久歯(萌出後、約3年間)は歯が未熟でむし歯になりやすいうえ、むし歯の進行も早いので日ごろから気を付けることが大切です。
残念なことに、乳歯だからむし歯になっても問題ない、永久歯という変わりがあるから大丈夫と認識されている方も少なくありませんが、その考えは大変危険です。
乳歯には丈夫な永久歯が生えるための準備や、永久歯を正しい位置に導くといった役割があります。その他にも、あごの骨の成長や、正常な歯並びや咬み合わせにも影響を及ぼしています。
さらに、食べる・飲み込む機能、正しい発音、質の良い呼吸や睡眠にも関係してきます。成長に合わせた適切な治療や予防を行うことで、健全な心身の発育を歯から支えていくのです。
歯の治療は大人でも気が引けてしまうものです。しかし、子どもは親の気持ちを敏感に汲み取るもので、マイナスな気持ちや不安な気持ちは伝わっていきます。不安をなくすためには、ご自宅で楽しく「歯医者さんごっこ」をするのもひとつです。「歯を磨かないとむし歯になってガリガリ削られるよ、痛いよ、注射されちゃうよ」と負のイメージ付けとなる声かけは避けるようにしてください。「歯医者さんでプリンセスみたいな可愛い歯にしてもらおうね/かっこいい強い歯にしてもらおうね」など、プラスの声かけが有効です。歯科医院に行く際も、ご両親が当たり前のことだと普段と同じ態度で接することで子どもは安心し、治療に対する抵抗感を減らすことができます。そして治療が終わったら「すごいね、頑張ったね、さすが!」とたくさん褒めてあげてください。褒めることがとても大切です。小さな成功体験がお子様に勇気を与え、歯科嫌いを克服してくれます。
このような場合はご相談ください
当院はお子様ができるだけ怖くない、痛くない治療を心がけています。そのためには、お子様がリラックスできるための環境作り、スタッフの声かけ、コミュニケーションを大切にしています。 治療には痛みを感じないために、状況に応じて麻酔を行います。麻酔には、痛みの感じにくい細い注射針と、人肌に温めた麻酔液を使用します。さらに、表面麻酔を正しく使用し、針を刺した時の痛みを感じにくくします。注射を見ただけで泣き出す子も多いため、なるべく見えないようにし、「注射」という言葉は使わず、「歯を眠らせるね」というように声かけをします。
また、当院はなるべく削らない、生え変わりまでできる限り抜かない・神経を残す、治療を心がけています。むし歯は全て削るとは限りません。初期むし歯(エナメル質内のむし歯)は早期に発見し、定期的なケアと経過観察で進行を予防することが大切です。 また、神経近くに及ぶ深いむし歯の場合は、むし歯部分を一層残して削りすぎないように注意し、進行抑制に効果的なセメントを埋めて経過観察をすることもあります。
なかには治療が嫌で暴れてしまう子、どうしても手が出てしまう子、口を開けていられない子もいます。うまく治療が進まず、もしくは、治療を断られ、どうしていいか分からないまま放置し、むし歯が悪化してしまうケースも多くみてきました。理想としては治療ができるまで何回も通院しトレーニングを行うことですが、緊急性がある場合や、治療を急ぐ際は、安全第一で、適切な抑制器具を使用する場合もあります。ただし、それらを使う際は必ず親御さんに説明し、了承を得てから行います。
お子様によって恐怖を感じるポイントは異なりますが、多くの子は「音」に恐怖を感じます。音が怖い場合は、なるべく音の出ないような治療をするなど、個々の感じる恐怖を配慮し、しっかりと説明・声かけをしながら治療を行います。